適温/朧月
 
夢ならさめないで

少し肌寒い朝に
ほうりだされたみたいな
いかなきゃいけない気分は
背後の太陽のように熱い

だれかがだれかの
噂をしている
その中で知らないふりはむずかしい

正しい人でいたくて
流れにさからう
その瞬間タダシクナイという風がふく

みんな仲良くなんて習うから
愛想笑いがうまくなるだけ
本音なんてなんの役にもたたない

自分の手がつくるものを
信じるしかない

夢ならさめないで
このぬるい世界が現実だから


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