花模様/
永乃ゆち
その花は皆太陽を向いていてうつむく私をたしなめている
うつむいて歩き涙が零れ落ち愛した君の輪郭を消す
朝露を人差し指で払っては眼鏡を外した貴方を思う
雨上がり君の唇とんがって紅い花にはなれないでいる
優しさによく似た雨に打たれればあの一言も愛だと思う
心まで僕に預けちゃいけないよ僕はコールタールで出来てる
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