日常の詩/itukamitaniji
日常の詩
彼がそもそも歌いはじめた 理由はもう思い出せないけど
物心がついた頃から 歌うことはずっと近くにあった
そんな彼にある日 父親がギターを買ってきた
誕生日でもクリスマスでもない ただの普通の日のこと
自分の言葉で歌いたいと 思うようになった彼は
最初は軽い気持ちで 自分の言葉を綴るようになった
ある日父親が死んでしまって 彼の中で何かが弾けた
もっと深い言葉で たくさんの記憶を残さなきゃって
生まれた瞬間に 全てのものは終わりへと向かう
その間に出会えるものが 無意味にならぬように
同じように歌うことで 何かを伝えたいと思う
仲間たちに出会えた
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