手のひらの宇宙/
もこもこわたあめ
うっすら白い雲がたなびき流れる空から
ふわり
一片の白い羽が手のひらに音もなく降り立った
それはまっすぐな冬の光を受けて虹色に
その六角形の体を染めながら
僕の手のひらから離れ落ちぬよう
僕の心を離さぬよう
すーっ
音もなく溶けてその姿を消していった
まるで僕は宇宙の中にいるような錯覚に捕らえられて
世界がスクランブルする感じを覚えた
先の見えない宇宙の先には君がいて
8th,December 2004
35th
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