桃レンジャー/永乃ゆち
桃レンジャーになりたかったけど
いつも黄レンジャーだった。
悪の組織に捕えられる
か弱い女の子になりたかったけど
いつも立ち向かっていかなきゃいけないヒーローだった。
あの子とわたしではいったい何が違うというの。
子どもの頃からそうだったんだ。
わたしは女性として見られない。
あなたも、そう言ったものね。
わたし何者なの。
わたし何になれるの。
あなたが答えをくれるんだと信じてた。
あなたにとってわたしは女でも男でもない。
ましてや桃レンジャーでもない。
黄レンジャーのままで
納得するしかないのかな。
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