嗜好の深み〜「babi-yarの珈琲三昧」/深水遊脚
 
書いてあることに納得せざるを得ない正直な気持ちが隠れていることに、だんだん気づいてきました。ブログの指摘は具体的で、抽出温度の高さと焦げ味・焦げ臭、そしてミルクの質の悪さでした。では抽出温度はどれくらいが良いのか、焦げ味・焦げ臭をもたらすものは何なのか、焙煎という工程で引き出される味の要素は何か、飲むときにミルクや砂糖を足すことは味にどのように作用するのか、これらの一つ一つをあらためて考え直すと、自分にとっての「いい豆」像がけっこうあやふやであることに気づいたのです。できあがったカップのなかのコーヒーではなく、入れる過程でのミルによる粉砕、お湯を注いだときの匂いや膨らみ方のほうを楽しんでいたのでは
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