ぷーぷーちゃん/永乃ゆち
小さい頃ボロボロの毛布をいつも持ち歩いていた
名前はぷーぷーちゃん、と言った
幼稚園に行く時もお出かけする時もいつも一緒だった
小学校に上がる時
「もうおかしいからね?」
という理由で棄てられそうになったが
断固として拒否した
ぷーぷーちゃんと私はいつも一緒だった
両親は共働きで顔を合わさない日もあった
そんな中ぷーぷーちゃんだけが私の頼れる存在だった
母であり父であった
また友達でもあった
小学校三年の時妹が産まれた
「もうお姉ちゃんなんだからね?」
という理由でまた棄てられそうになった
今度は
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