「砂漠に蒔かれた種たちは」/
ベンジャミン
ただひとり
空に向かって手をのばし
それがまるで一本の木のように
まるで世界のほんのわずかを
それぞれがそれぞれの名前を持って
小さく支えているように思うのは
この砂漠のような世界がつくりだした
大きな誤解なのだとしても
※
何もない大地の上に起立したら
あの空とこの大地をむすぶように
ただ一本の木になることは
たったひとりであったとしても
けして難しいことではない
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