再会 *名もない猫の中の、僕*/
南 さやか
生まれ変わったらもう一度
君に会いに行くと決めていた
だから 男と女でいるよりも
この姿を選んだ
君さえ見つけられれば あとは
その腕に飛び込んで行くだけ
過去の痛みを少しだけ 分けてあげようか
だから甘噛みを許してくれるかい?
僕は存分に横たわる
そして存分に 夢をみて
木漏れ日の美しい部屋で 飼い主を翻弄する
君とは違う遺伝子で ありのまま
一生はぐれることのないように
それだけを祈って…
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