大降らるる前に早くこの傘おさしになって/めぐみ
 
私から込みあがる言葉等を繋ぎ合わせて純金針と絹糸で縫い合わせた所
1枚の作品ができあがるその模様

喜び欲情し此処に認める(したためる)のだが
是(これ)は詩でもウタでもないと思うのである

では是は何なのかと人に尋ねられたのならばその答え
唯(ただ)
思想である 意見である 自分勝手で我儘かもしれぬ考えである

詰まる処の志(こころざし)であると申す。

まだまだ人間にはなりきれずに日々切磋琢磨
ハヤクニンゲンニナリタイ妖怪人間さながらに目指す地は天界(てんかい)

いくら形の良いマラでも いくら格好の整う筋でも
志浅ければ気持ち興ざめ雨降られ

(大降らるる前に早くこの傘おさしになって)

めぐねぇ、は「志」ここに在りと喘ぐ
めぐねぇ、は「志」一丁でシミーズも要らぬ鮫肌で濡れる

戻る   Point(4)