みずのそら/そらの とこ
 
ふわふわと揺らぐそらに

一筋の風が吹き抜け

綿毛が飛ぶように生れました

私は私であると理解し
強いものは弱いものに愛を捧げます

いつも真っ直ぐ居なさいと
彼は頭ごなしに言う

そうしてつけてきた痕は
変えられない未来とともに 抱えるしかないのです

抱えられるのか
落ちてきた たましいは

するすると手から抜ける
このわだかまりが

明日には全部真っ白になっていたらいいのに

1枚1枚

赤い線を引くだけ

単純作業を20年

今、ここから、旅立つ。

いけばいいさと彼は言います
そこには気持ちなど込められていないのに

水を抜くように

生れては消えるの
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