レインボーマン/ゴースト(無月野青馬)
モザイクの中での消去や歪な挙動をみせる男の
首筋まで裂けた口が
映像として繰り返し上映されている夜は
使い魔を使って愉しむレインボーマン
とある一家が消えて
モザイクの中に消えて
モザイクの中に移って
モザイクの中で無くならない腐らないモノクロの食物を食べて
外観だけが此方側に遺っている
切ないことは
何故切ないのだろう
猿を殺すことは厭わないのに
(麻痺させられたのだ!)
人を黙殺することは躊躇われるのは
(麻痺させられたのに!)
何故だろう
殺すことは何故未だにこれ程までに切ないのだろう
などという
そんな疑問を持つなとレインボーマンは言う
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