球形の、/ふう
空腹だけは真実だ
R246、クラウンのシートにてやや傾く
高架下の信号待ちでスパイラルカフェの
ランチについて考えている
急発進がサイドブレーキを促す
再び加速
する、欲望、
標識顧みず、
車窓にのまれる
草色のサラウンド
旋回する車輪と果てのない咆哮
目下3,000フィートのパノラマ
ここは遥かサバンナだ
たなびく空は陸続き
狩りはとうに始まった
もはやタイヤもホイールもない
それでも走る
骨になるまで走り続ける
(曝された肉体に花
開かれた瞳孔に正しい姿なく
花、摘む人
その手に背き、疑うこともせず
人、葬る人、その生命を隠し、弔う花を
理解する、)
戻る 編 削 Point(6)