ビッグバン宇宙論/ちゃむ
きっと心の奥底で
何かが弾けた
ビッグバン
それはひとつの災害でした
まだ不確かな感情は
濃密で
情熱的で
少し偏った
不透明な愛でした
膨張してゆく愛のなかに
いくつもの形が生まれる
やがて
その愛の形は
理由を持ち始め
ひとつ
またひとつ生まれては
引き合いながら
遠退いてゆく
膨張し続ける愛
透明度が増し
冷静に愛が分析できてしまうと
いくつもの過去が
距離に意味を見出して
愛がやけに
輝いて見える
ともすれば
時に激しい愛は傷を伴う
ブラックホール
これも
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