小さな鳥のはばたき/
朧月
壊しちまえ
そんな声をききながら
私は安心して積み続ける
いろんなものを
たかく たかく
それはどこにも届かないのかもしれない
捨てっちまえ
そんな声をききながら
私はやすらかに抱き続ける
いろんなものを
この腕で
それはどこのだれにもいらないものかもしれない
反対の声は
それ自体が必要で
無なんてこわくて
それはひとりってことで
超えてゆけ
暴風のさなかを
自分がめざすあたたかな島まで
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