命の呟き/HAL
 

戦うときには俺を賭して戦えと

命は言う ぼくが誰かに憎悪を抱いたときに
これも憶えておけどんな事情があっても
お前が正しくとも俺の同胞を殺めるなと

だけど命は言うだろうか
長い付き合いだったが残念なことに
もうすぐ俺に終わりが来ると

いいや命は言わないだろう
『さらば』とは絶対に言わずに
俺の道連れにして悪いなと言うだろうと

その時やっとぼくは気がつく
命とはぼくの良心だってことが
その時きっと命は爆笑しながら言うだろう
気がつくのがお前はいつも遅いと
戻る   Point(12)