太陽はいらない/в+в
本当に信じてくれるなら
何にも聞いたりはしないで
やさしい言葉をかけて
僕の瞳を覗き込んだりしないで
ねえ、君はいい子
だから白ゆりの歌なんて唄わないで
ほら、叫び声が聞こえる
あれは月の犬さ
小さな鐘の音も聞こえるはずだよ
それが鳴りやむ前に
僕の頭の右側に
ヒマワリの種を埋めてくれないか
そうしたら僕は
君の椅子になってあげる
みてごらん
天井から降りてきた人形はいつも裸なんだ
もしも頼んでもいいのなら
この青いガウンを着せてあげてくれないか
できれば僕の家が燃え尽きてしまうまえに
いつだって僕は
おいしそうなハムでいたいんだ
そうすれば泳いでいるうちに
地球の裏側へと辿りつける
土のなかにいられるのは
神様のくれた大いなる喜びさ
そうしたら僕はもう
太陽なんていらない
_
戻る 編 削 Point(1)