「バイクと少年」/ベンジャミン
中学生の頃、僕は「不良グループ」と呼ばれる集団の中にいた。
でも学校ではまったく逆で、成績もまぁまぁ良かったし、友達や先生から「何であんなやつらと一緒にいるんだ?」って、「抜け出せないなら助けるよ」とか良く言われたものものだった。
(違うんだよ 僕はただ・・・)
そう、僕はただバイクが好きで、不良と呼ばれる彼らもまたバイクが好きだったんだ。そりゃぁ悪いこともしてたけど、バイクをころがしているときの僕たちはとても純粋で、だから「天使」なんて名前をつけて走り回っていた。
僕はバイクの構造や乗り方なんて知らなかったから必至になって覚えたよ。そうやって僕が最初に手に入れたのは道端に放置
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