二月/乱太郎
 
 「二月」

貪欲がこの街の草を食み
鳩は広場の雪に足跡を付ける
紺碧には忘却のゴンドラ





 「三月」

悲しみを折り畳んで春の子守唄
緩やかなカーブを横切って
風の一つがまっすぐ進んでいく
渋滞する蕾の開花
僕は此処にはいなかった
冬眠するプロメテウス

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