妖精の休息/yamadahifumi
 
詩人が詩を書く
画家が絵を描く
それで事は終わる・・・だが
批評家が批評を付け
やたら贅沢な額に入れられ
競売にかけられたりするようになるとそれはもう手が付けられない
誰も詩を詩として
絵を絵だとして見てくれなくなる
それでも心のある人だけが
全てを見抜いてそれを資としてくれる
その時だけ詩は元の詩に還り
絵もまた元の姿に戻る
まるで沖の孤島で妖精が
ほっと一息休むように
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