私信/HAL
生い立ちとその為に
受けた傷とそれは皇室が根源だと読みとれた
ぼくはここは思想・信条を戦わす場ではない
そして最後の返信であることを告げた
もちろんぼくもまた自裁を為したことは書き控えた
ぼくはずっと想ってきたことに気づいた
被害者感情を露にすることは許容できないことだと
それは己の思想・信条を正当化することだと
もちろんそのことは微塵も記さなかった
でもぼくの祖国では年間で3万人を越える
自殺者が居ることもぼくの祖国だけではなく
世界には大きな悲しみを背負って生きているひとが
果たしてどれくらいいるかはぼくには数え切れない
でもそう云う国に生まれそう云う悲しみを背負う定めだったと
それを救うのは変革ではなくどれだけ死語になってしまっても
Lennonが射殺されるまで言うのを辞めなかった様に
『愛と平和』を言うのを辞めないことだと想いながら
その人物にもう議論はしないと最後の私信を送った
戻る 編 削 Point(1)