無限遠/こしごえ
今、ほほが
サァーーーッ
としてここだけ寒い
青ざめる、とはこういう事か、
と青すぎる。
死相か?そういう事を
連想させる
雨の夜だ。
雨だれのひびく
暗さ。
ああ(遠く遠いのである)。
私にも遠すぎて
あの写真機でさつえいされたのは、私の
透けた影であった。
みえるから在るとは
限らない
(では無いのか、はて、さて
しずむ空。星の産声は無数に咲いた
銀河の流れはつめたいひかり
忘れられないいつまでも
明日のあいさついつまでも
雨上りの風清く
深い深度で眠る空に
月光が青白く
愛している、なんてとても
いえやしない
暈の浮かぶ
あなたさまへ
その朝に、
太陽のもとをそれぞれが目覚めるか
最初で最後の左様なら
宙をみつめて微笑み零す
青い果実へさしのべる手は
照らされて影の成分は濃くなり 何をつかむ
視線は真っ直ぐ耳を澄まし
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