あなたのそばに/信咲
 
悲しい詩を聞くたびに
思い出す場面と
帰れない声がある

故郷のもっと向こう側で
あなたが待っていてくれるかもしれない
遠くにいったあなたの顔を
何度も何度も記憶のなかでなぞってみる

       ※

深呼吸した夜の風が
肺いっぱいに広がったら
なんにも考えずに
ただ夜の街に走りだすんだ
恐がることなんか何もなくて
人と自分を比べることもない
       
深呼吸した夜の風が
肺いっぱいに広がっている
君のことを考えてたら
涙がいっぱいたまってきたよ

夜の街は嘘つきだから
僕らの姿を綺麗に見せる
街灯の影に隠れたら
自分の気持ちを殺してしまおう

       ※

泣いてもなんにも変わりゃあしない

泣き顔になる日もあるけれど
それは仕方がないことだろう?

綺麗事なんてうんざりだから

僕はただ
あたなの顔を見たいだけ

僕はただ
あなたのそばにいたいだけ


       




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