ぼくらの贖罪/
HAL
ぼくらは大学生の頃
毛沢東語録を抱え
一連の高橋和己の作品を
高野悦子の『二十歳の原点』を読み
髪を長く伸ばし
RockやJAZZを聴き
正式な場所に
ジーパンで出席し
不良と呼ばれることにつけあがっていた
ジャン=リュック・ゴダールや
フランソワ・トリュフォーなどの
ヌーベル・バーグの映画を観ることが
当たり前だと思っていた
心底の阿呆世代だった
その結果としてぼくらは
誰にも言わないけれど
贖罪のための生を送っている
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