碁石海岸と穴通船の歌/
小池房枝
ころころ丸い石でした
玉砂利敷いた浜でした
黒い巌が砕かれて
波に洗われあやされて
碁石のようになりました
不思議と荒れた海でした
静かではない沖でした
けれども船が穴通
する時だけは凪ぎました
うねりが一瞬やみました
鮮やかに青い海でした
びゅうびゅう吹いてる風でした
緑の松の島々を
波のまにまに白い船
くぐり抜けるのが見えました
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