地獄の雷/yamadahifumi
溶けた陽の苦い味を
お前の舌は知っている
人々の凍った冷たい太陽を
今、大鴉達が一斉に温める・・・
黒鳥の群れに希望を見て
画家は一筆のデッサンを描いた
子供達のブランコには死霊が乗り移り
俺の両手には目玉が一揃い並び・・・
それも愉快な光景だと
神々の哄笑が叫ぶ
「お前達に残された時間はもうない・・・一刻の猶予も」と言う
未だ存在する事を許された神々が
「黒板」の消し炭によって消される日・・・
阿呆鳥は西へ、西へ・・・
俺の魂は東へと飛ぶ・・・
全てはうらびれた風の中
一枚の木戸の戸となって終わるだろうさ・・・
風に揺らめくガタピシするその音・・・
世界は救われたのだ・・ 今ここで
暴虐と殺戮の中に救いを見よ
したらば君の本性が夜の内から蘇ってきて
君を抱くであろうから・・・
俺の魂は・・・そう・・・
凍ったまま西南戦争で使われる
イカれた地獄の雷を
神々の乱舞する夕べに叫びながら
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