友達へ ?春だより?/加藤
これからも幸福を忘れないように
時には私もとなりで笑うよ
いつも通りの町の景色は
少しずつ色を変えていくけれど
当たり前にそこにある笑顔が
遠い未来も笑っていてくれたらいいな
気づけなかったこと 分からなかった気持ち 一人の悲しみも
少しずつ解りようもなく溶けて 日々の渦へ
別々の道をたどりながら
一緒に歩道を散歩した記憶が
夢でよみがえる日があった
風もなく陽差しばかり照りつけた
白っぽいコンクリートを思い出すと
どうしようもなく夏にいきたくなって
その時にタイムスリップした気分になった
違い過ぎるだろう見てきた景色がふいにどこか重なる瞬間
一人じゃないと笑う声が聞こえてくる
悲しみに巻き込まれる部屋の中で
気がつけば私がとなりで笑っているよ
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