はたして文学極道は本当に滅亡するのか/kaz.
 
が結論である。

こうした性質は、あらゆるネット媒体において等しく成り立つ。紙媒体の対立が議論されるとき、比較されるのは、ネット媒体の自己増幅的な性質ではなく、その作品の拙さであることが多い。しかしそのような発想は論点がずれている。そもそも文壇の権威はネット媒体によって維持されているのであり、しかもネット媒体は自己増幅的であるのだから、この文壇の権威も無限に増幅する。ネット媒体と紙媒体の対立が議論された瞬間から、前者の内在する性質が後者の権威を無限に生成してしまうのだ。

無限に生成するといったが、それは何も「ネット媒体と紙媒体の対立に意味がない」ということを言いたいのではない。「ネット媒体と紙媒体の対立」は紙媒体とネット媒体双方にとって非常に大きな意味をもっているのである。だが一方が自己増幅していく性質を極限まで高めれば、そもそもの対立関係は転覆してしまう可能性があるのだ。
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