擬態する虚無/
青土よし
泣きながら…)
私が言葉を話す時
そこにはいつも彼が居る。
その美しさに於いては、
何が善で
何が悪なのか
なんてことは、取り立てて気にするべき問題では無く、
醜いとされるもの
愚かとされること
が、ただ優しきこどもとして
聖母の両腕に包まれるのを
許される。
特異であろうとも
奇妙であろうとも
受け取られる寂寞は
確かな形を持って
涙は流さずとも
理解はすぐそこに。
そうして彼は
無垢なる天使として
今宵も聖母の腕の中。
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