春のすっぽんぽん/
灰泥軽茶
すっぽんぽんの蕾噴く
柔らかくて暖かい命が
すっぽんぽん
指の腹で優しく撫でてあげると
春の雷びびびと駆け巡る
肘のさきっちょ
肩のさきっちょ
耳の裏のさきっちょ
から醸しだされる
春の微粒子
あぁ鼻の奥いっぱいに
春の匂いが溢れだし
記憶の髄から
すっぽんぽんの蕾噴く
戻る
編
削
Point
(7)