僕的不条理/HAL
 
きみは僕に問う
僕が不条理を否定するようなことを言ったとね

僕は答える
ああ言ったよ
不条理はひとを幸せにしないってね。

じゃあときみは訊ねる
ペケットの“ゴドーを待ちながら”を
僕がどう想うかと

僕の答えは二言
好きだよ 大好きだよ

きみは少し顔色を変えて言う
あんな退屈で不条理劇と称されるものがかい
あれこそ不条理そのものを描いているんじゃないかい
きみが否定したものを描いているんじゃないのかと

僕は少しうんざりしながら説明する
みんな確かにそう言うね
でも僕はそうは想わないよ
確かにシューシュポスに神が為したことは
不条理だと不条理その
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