Song dedicated to the fall/田無
ああ
ある日の夕暮れ
心の中のラックを激しく壊す鉛の球
失われた記憶の糸が結ばれる 今夜も
君を
その絹のような体を
ライスケーキのような唇を
小さな胸を
しもぶくれのほっぺたを
宙に固定される視線を
まるで草原に立つ天使のように
恥じらいながら俺を見つめるピクチャー
忘れることなどできるはずもない
一生おれの心のなかで生き続けるストロボ
君以外に誰も愛することが出来ない俺の
哲学者は言った
人生とはただ一人を愛するためだけにある道標
その果てに一本足でたちすくむフラメンゴ
その重心には鉛のような鉄さび
ああ
いま君は幸せなのだろうか
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