週刊少年/しもつき七
 
目を刺す金色、完璧な夕方、漫画雑誌の白黒



まずそうな紙の上で女の子が笑ってる。明朝体でしゃべるのが逆に
ポップ。あらかじめ用意された運命がめぐる毎週、終わる前提の世
界で、それでも恋があって、正当じゃない理由で戦争とかが起こる。


ページをめくる。きみの微笑で指が黒ばむ。


好きな女の子は毎日、駅名にもたれて電車を待つ。絞めやすそうな
首傾げて、つまらないのかそうでもないのか微妙な顔して、たまに
血眼。黒髪、唇、雰囲気だけであとは普通。モブだけどヒロイン。


きみは垂直に交わった線分のあちら側に居て、なんだかとても遠い、
地の果てに立っているような、
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