流されない/
砂木
私は霊だ 唐突だが気づく
年を重ねて老いてなるわけでもなく
生まれつき 霊だ
霊と肉体の合体で
動かしているのは心
じゃあ 私って誰?
肉体を授かり 名前を授かった
その負う この世界での勤めは?
電線にのっかっている雪が
風に飛ばされて 落ちてくる
形を持たない風は ぶつかり
時折 霊の私をのせる
おはよう 朝
望んでいる力は
陽に 土に 木に 空に宿る
おはよう 人
人である間は 私は人の霊なのだ
戻る
編
削
Point
(13)