光の糸/灰泥軽茶
早起きしトコトコ山を登り
見晴らしの良い場所で
うんと息を吸うと
朝の新鮮な空気に
満たされたような気がして
ぼぉうと吐きだすと
昨日までの
凝り固まったしこりまで
山の空気に流されていくようで
気持ちが良い
その余韻に浸りながら
目を閉じてじっとしていると
すぐ近くそこでカサコソ音がする
子供たちが何人かクタクタ笑いながら
藪の中を小走りで去っていく
続けてまた何人か今度は鼻唄歌いながら
楽しそうに走り去っていく
はてさて
あちらにそんなに楽しい
アスレチック広場のようなものでも
あっただろうかと
大きな体をできるだけ小さく縮ませ
四つ
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