ソウル・ナイト/
御笠川マコト
ディーバの死を
CNNのアナウンサーが
大げさに繰り返す
なんでクスリの所為って
言わないの。
ほら
リフレインしてるのは
馬鹿みたいに流行った歌の
高音のサビ、それから
あのひととの
不器用な夜。
残ったサラダの
やり場に悩んでる
妻の手首が
わずかに揺れるから
このひとなりに
馬鹿をしていた時代を
思い出していたこと、
隠しきれない。
そして僕たちはまた
オトナという言葉を
下着のように
纏って暮らす。
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