あらあられ/
灰泥軽茶
ぱらぱら降って
ころころ転がる
小さな白い粒々はあらあられ
掌すうっと冷たくて
口に傾け含んだら
なんだかお菓子のようで
甘くはないんだけれど
いつかの記憶がつまった氷菓子
淡くぼやけて喉をつたう
一瞬のまぼろし
あら見上げれば
色とりどりの金平糖が音もなく降ってきて
静かに影を残しながら消えてゆく
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