四角錘の部屋/
日野
四角錘の部屋で
夜はどんどん更けていく
手放した触覚は
柱の向こうで遊んでいて
きっと外は数学の森
扉の前の
小さくそろえられた
かささぎの靴
両手にはめて
ひょこひょこ
影をつくる
触覚がぴょんぴょんはねて
喜んでくれているのなら
うれしいなぁ
明日の夜は
だれが来るの
なにを失うの
四角錘の部屋
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