私細胞共和国/くさいきれ
 
私をつくる細胞がいっぱいあって
皆があーだ、こーだ言っている。
それぞれに絵を描かせて見てみると
時間が経つのも忘れてしまった。

次の日、もう一度その絵を見たら
何言いたいのかわからない。

私は何を言いたいのだろう。

整理をするが
主張が弱い子を切り捨てるのもちょっと勇気がいる。
とりあえず、私の中の強そうな声を伝える作業は
ファシズムの台頭。
意外と長いものに巻かれていく、人のいい細胞たち。
リーダーを中心に私の外の生きものに表現していこうとする
論理的行動大作戦。

台頭者に従わざるをえなかった者たち。
機の熟するのを待つのか
さらなる進化を遂げるのか。

意識の外の言葉にならない、
私をつくる細胞たち。


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