たいおん/森未
 
聞こえるのは
屋根から滑り落ちる小さななだれの音だけ

加湿器からもくもく白い蒸気が上がって
湿った空気がじゅうまんする

だるいからだとひどい頭痛
おでこだけがひやりとして
細胞がたたかっているのだ
とぼんやりかんがえる

わたしは戦ってはいないのに
どうしてわたしのからだは戦うのだろう
こんなにつらいのいやなの
目をつむるから
ついでにずうっと眠らせてよ
ああ
許してくれないわたしのからだ

わかっているの
それでもおなかはすくし
母のつくってくれるおかゆを食べたいと思う
冷たい水がのどをとおるとわたしのすべてに
しみわたっていくようです

こんなにしてまで
生きたい生きたいと
さけぶわたしのからだ
かんねんして
お薬をのむ
明日は少し元気かもしれない

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