白い砂利/HAL
※作者より
これは36歳のときポーランド語でオスヴェンチム。ドイツ語ではアウシュビッツと呼ばれる場所を訪れたときのきっと死ぬまで忘れたいのに忘れられない記憶の残酷さと600万人への魂に捧げる哀悼の確固たる意思を持って編みました。《白い砂利》とは、余りに多く殺戮をしたため砕いた骨を埋める場所が、広大な敷地にもなくなり、すぐ近くの川にばらまいたことを指します。僕が訪れた時点でも、その河原の石を靴で掘り起こすと、すぐに白い骨が出てきました。ガス室でチクロンBで毒殺され、すぐ隣の焼却場(ナチスはこう呼んでいました)で死体を焼き、焼かれた骨になった死体から金歯があればそれを抜き(スイスに送られた金によって金市場は大暴落しました)骨を砕くのは同胞であるユダヤ人の囚人の役目でした。
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