露出的な半身浴/yuugao
 
迷走する赤毛の彼女の入れ物は
あの濃縮した褐色の浸かり水。

操作できない産声のボリュームゲージ。

糸切れとなる臍の緒は
長すぎる毒水母の触手(職種)に似ている。

曖昧に伏せる湯船の霧の中
露出を高めた機械銃(奇怪獣)と
その手触り。

量産しすぎた白鳥と
手頃になりすぎた機械爆弾(奇怪〇〇)

ー筆の書き出しこそが
ー私の生命の始まり。
ー本の僅かな隙間に眠った幻想を
ー蘇生(組成)していく体温ハゴロモ
ーゆめ弐ゆめ還るとき
ー窓から、西からの(独)特な
ー風が吹き込み出していた。
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