帰る(五月雨降られ)/AB(なかほど)
五反田へは
品川まわりの方が早いけど
君を思いだすために
久しぶりの家並みを見ながら
今の僕には池上線が
ちょうどいい速度で
君と出かけた日
洗足池で降りだした雨は
五反田で本降りになっていた
東急デパートの屋上にテレビヒーローが来る
はずだったんだよね
もう帰ろう
その一言だけが君の思い出
たったそれだけだったのかな
足をぶらぶら
でんしゃ
でんしゃ
えほんのとおりに
ガタン ゴトン
おうたのとおりに
ガタン ゴトン
洗足池で降りて
ベンチに座って僕は待っている
次の電車が来るのを
その次の電車が来るのを
その次のあの日の君の電車が来るのを
洗
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