「名」馬列伝(23) レガシーワールド/角田寿星
 
馬が出来ないのは、相変らずだったが。
復帰戦の函館記念は4角で末を失くし、シンガリ負け。これが初の掲示板外しである。
叩いて良くなるかと思ったが、以降も似たようなレース、惨敗の繰り返し。
直線の粘りがまったくなくなってしまった。
復帰して13戦、掲示板に乗ったのがオープン特別の一度のみ。そしてひっそりと引退。
強かった彼の復活は、成らなかった。

引退後の彼は、生れ故郷の牧場で、功労馬として余生を送っている。
パドックやレース場に似た円形の場所に行くと、相変わらず入れ込んでしまうが、本来は穏やかな性格だったらしい。
相棒のポニーといつも一緒で、ひとりきりだと寂しがって、お互いに大騒ぎするそうである。

レガシーワールド     1989.4.23生
             32戦7勝
             主な勝ち鞍:ジャパンC(G1)
                   セントライト記念(G2)
                   有馬記念2着

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