ランディさんの本/木原東子
らず、なんて
しかし残念なことに、
人一倍ホルモン分泌の盛んな
牝が彼を追いかけて他を蹴散らした
これこそ
まだ儒教的な彼が避けるべきタイプだったのに
私だって人間なのよ、と言い散らかして
もう愛が消えた、とのたもうた
彼の打つ手はみな空を切った
「家事育児はみな彼女の自由に任せたのになあ」
友よ
君にはいまでもわからないのだろう
あれは女の機能をそなえた男だったのさ
やっぱり母親かい、終生の絆は
ともあれ、君は強い奴だ
スーパーマンのようだ
不思議な剛さを抱いている
友よ
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