寝心地の悪いベッド/
はだいろ
ぼくにとって
東京は
寝心地の悪いベッドだ
田舎へ帰れば
とてもやわらかく
あたたかく
まるで寝心地の良いベッドのよう
だけど
寝心地の良いベッドでは
ぼくはもう
うまく眠れなくなってしまった
悪い夢を見て
寝違えてさえしまうのだ
東京は
ぼくにとって
寝心地の悪いベッド
だけど
よく眠れる
もう
固く冷たい
寝心地の悪いベッドでしか
うまく眠れなくなってしまったのだ
戻る
編
削
Point
(2)