マリア煙草/
鯉
ローファーの篝火で幻日だった
彼女は文字の文字だった
そこのここのあそこのどこで
彼女の紙面は断章だった
節
ギョッタンが葉巻を去勢して
おれに手渡して口付けをしようとした
節
誰も彼もが燃えていた
隣の家で火事があったことを親から聞いた
節
ゲーセンの裏で睦み合っているカップルたちはセブンスターだった
獣の目で獣だった
家に帰ってからおれは
引き出しの中のマリア煙草が燃えないことを知った
節
節
節
節
節
節
節
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