ほつれ髪(四)/信天翁
 
エゴとエロスにまみれて
  塑像の祝祭を冒涜 忘却し
    偶像の葬送を傍観 無視していた
            青い春と赤い夏
  白い秋が過ぎ 黒い冬となった いま
    猫背の髄では 「気」が昇華する 
           「血」は凝縮する
           「水」も収斂する
              ではないか
 恥ずかしいことだが
          老耄になってやっと
 「いとおしいむ」という意味深に気付く

 透徹している四次元に融かされたままで
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