だれもが知っている/るるりら
きの苦しみは大きく
それが元でさらに憎悪を増幅せしめることがある それでも ふと
天高く鳳凰かなにかのように
翻る翼を どんな人も その心の内に持っていて
人はまるで奇跡かなにかのように 迷いのない眼で
すべてを愛す
そういう宿命なの
人というものは
お互いがお互いを慈しんでいるというのに
傷つけあいながら おなじ自転をしているね
北極星を旋廻する
不死鳥が頭上にあることを
人は だれしも 知らないふりをしているけれど
だれもが知っている
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