渦潮の泡沫/信天翁
 
海鳴りが四次元を冷遇して
    呪文がハモっている
      浦風の汀で おらは見た
 
艶のないカルマの鉄板を甲羅に
    ぴったり貼りつけている
      冬眠前の老亀を

鉄板がregretの重みとなったのか 
    竜宮城へは戻りたくても戻れずに
      蟄居の洞窟をまさぐっているのだろうか

それとも
    解剖学に寄与するつもりだろうか
       生物学者の資料として



  



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